ヤンゴンの南(3)トワンテーの壺工場
さて、スネークパゴダを後にして、またこの怪しいバイカーたちの案内で壺工場に向かいます。トワンテーはヤンゴン川を南に渡ったダラ地区から更に20〜30kmほど行ったところにある村です。壺などの焼き物の町らしいですが、ヤンゴンに比べるとかなり貧困そうな雰囲気です。
というか、今回のダラからトワンテーの観光は予定していたものではなくて、もともとはヤンゴン川を渡ってみようとしただけだったので、そこに何があるか全然知りませんでした。だから怪しい彼らにいったいどこに連れて行かれるのか、さっぱりわからないというスリルを味わいました。ダラとかトワンテーって地名も日本に帰ってから調べたもので、現地に行ってるときは一体どこにいるのかさっぱりわかりませんでした。今考えるとよく行ったものだ。
でも、雨降ったらカッパを貸してくれたり、まあまあ、親切な感じでもありました。
トワンテーはこちらです。
しかし、今回紹介する壺の焼き物工場の詳しい場所はよくわかりません。このあたりのどこかです。現地のバイクタクシーに壺工場に連れて行ってといえば多分行けると思います。
ここがトワンテーの壺工場。ほったて小屋のかなりでっかいやつと言った方がイメージ伝わるかな?
電気が来ていないのか、中はとても暗いです。外からの自然光のみ。
中はこんな感じです。土と一体化した工場内部。棚も手作りなのでたわんでいて、せっかくの焼き物が落ちてこないか心配。
壺作りですが、ろくろは女の人が紐を持って、それを支えに足で回して作っていました。どこまでも手作りです。機械の力は借りません。
これが釜です。大きな釜で一度にたくさんの焼き物を作れるようです。
完全に手作りですが、本当にきれいな壺がいっぱいできていました。熟練の職人の技は見ていると本当に素晴らしいものですね。
で、この壺工場の見どころは電気もなく自然光だけが外から差し込んでいて、写真を撮るとすごく絵になるところです。
外は雨が降っていて、壺に水が垂れていました。アンドレイ・タルコフスキーが好きそうな雰囲気が広がっています。
柵も陰影になっていい雰囲気を出しています。
工場の外の辺りに無造作に置かれた壺に雨水が溜まっていました。
この戸棚も年季の入り具合が半端ない。
実は工場の人はあまりいなかったんです。ホントに数人だけ。
一緒について来た女の子たちが興味深そうに見ていました。
何か火を付けて焼いていましたが、その煙が自然光に溶け込んで、本当に幻想的な雰囲気の場所でした。
こういう自然の中電気も来ていない工場ってもう日本じゃほとんどないんだろうな。
なんだか時間が止まっているようで、ここは何百年前からほとんど変わっていないのではという幻想にとらわれてしまった。
次回は工場を出てトワンテー村の風景に迫ります。

